スペイン緊急事態、今の状況まとめ
4月1日の深夜1時頃には、「スペインを救え!医療用フェイスシールド大量生産大作戦!!」プロジェクトを紹介させていただくため、浪曲師の玉川太福さんが生放送でお届けする「Today’s PLANET」に10分ほど出演させていただきました!
スペインの状況をお伝えしましたが、まとめとして分かりやすいと思うので、内容をご紹介します。
番組で質問される内容の答えを事前に準備してあったのですが、本番で結局質問されなかった分も交えてご紹介したいと思います。
ラジオ出演は慣れていないので、恥ずかしいかったですが頑張りました😸。
3月14日に非常事態宣言が出て17日目。 生活はどうでしょうか。
スーパーや薬局などへの買い物・ごみ捨て、あるいは、病気の家族の面倒を
見に行ったりはできますが、必要もないのにうろついていると、600ユーロ (7万2千円ほど)の罰金を取られる状況にあります。
最近では、ポケモン狩りをしていた市民から罰金を取ったという内容の警察のTwitterが話題になりました。
ティラノサウルスの着ぐるみを着て、ゴミ捨てをして警察に注意された、という話も有名です。
(詳細を見たい方はこちらの記事へ:【海外ミーム・スペイン編】自宅待機で想像力爆発)
交通機関は、メトロもバスも動いています。
本数に関してはメトロはよくわかりませんでしたが、バスは通常と同じくらい動いているようです。しかし、メトロもバスもガラガラです。
タクシーも困らないくらいに動いています。
高速列車も含めた電車に関しては、通常の30%~50%の運行率で動いています。
飛行機に関しては、マドリードのバラハス空港は4月1日より1~3までのターミナルを閉鎖し、海外便の発着が主にされているターミナル4のみでの運行となります。
日本へはイベリアが直行便を出していましたが、3月19日をもってマドリードから成田行きの直行便を一時運休しています。
3月30日から4月9日までは外出制限が厳格化され、食料品店や薬局・金融機関などの基本的に今やる必要のない仕事以外では、通勤は認められなくなっています。
どうしても出勤しなければならない人は、通勤証明の提示、などが義務付けられています。
買い物に行くときは、マイナンバーの身分証明書を持ち歩かなくてはなりません。
街中を、常にパトロールしている警察に呼び止められ、本当に近くに住んでいるか身分証明書で住所をチェックされる可能性があるからです。
買い物帰りの場合は、買い物レシートを見せるよう言われる場合もあります。
精神疾患などがあり外出する必要のある人、例えば精神的健康のために頻繁に外出する必要がある自閉症の子供は、すぐ認識できるよう特定のブレスレットの着用を義務付ける検討もなされているようです。
これらが証明できなければ、100ユーロ(日本円で1万2000円)から60万ユーロ (7.200万円)の範囲で罰金をかせられますが、今のところ600ユーロ (7万2千円ほど)が罰金の相場のようです。
ブログに出ていたのですが、ネット通販で届いた荷物も今は直接手で受け取らないんですね。
通常、配達の人が来たときは手で受け取ってからサインをしますが、配達する人も受け取る人も、移さない・移されないように気を使って、今は直接のコンタクトを避けるため、マイナンバーのみ伝えています。
配達の人も、渡す人に直接触れないように会社から指導されています。
私たちはエレベーターのない4階に住んでいるので、4階の手前の踊り場に荷物を置いてもらって、チップは「受け取ってね」と声をかけてから4階から3階にコインを落として受け取ってもらっています。
お互いに、マスクとゴム手袋をして対応している状況です。
さらに30日からは、ほぼ全ての仕事の通勤も禁止という命令が出ました。仕事に行けない人のための何か保障はあるのでしょうか。
本当に必要な分野に従事する人、スーパーや銀行などですね、以外は3月30日から4月9日までの間、「回復可能な有給休暇」として休暇を取ることを義務づける
「ERTE (エルテ)」という政令法が適用されます。
一時解雇と勘違いされますが、実際には解雇とは違います。
会社は今までと同じように労働者のために社会保険料を支払い、今まで労働者が受け取っていた基本給の70%~75%を国が社会保障として支払います。
緊急事態が解除されれば、以前の仕事に戻ることができます。
この休暇が通常の休暇として数えられるかどうかは、各自が自分の勤める会社と直接話し合って決めてください、ということのようです。
活動をやむなく中断した、あるいは収入が75%以上減ったフリーランスを含めた
自営業者も、社会保障として最低でも950ユーロ (11万3000円)が受け取れます。
毎月支払っている3万円ほど徴収される社会保険料 (年金保険料と健康保険料)は、
緊急事態中もいつものように払うとのことですが、一旦支払って後に審査され、事実がみとめられると返金されます。
しかし、昨日のニュースでは、社会保険料の支払いも、遅らせることができるよう検討しているようです。
外出禁止令ということで、家の中にずっといらっしゃると思いますが
ニュース以外のテレビ番組ってどうなっているのでしょうか?
スペインで人気のバラエティー・ニュース番組「El Intermedio」では、いつもはスタジオにいるホストも、自宅の自分の書室から放送しています。
また、アーティストたちが集結して行っているオンラインの音楽フェスが盛んに行われていますが、参加アーティストたちはYoutubeやインスタグラムなどを使って、自宅のリビングなどからアコースティックな生ライブをやっています。
それまで普通の生活を送っていたみゃうさんですが「これは大変なことになるかも・・・」と思ったのはいつ頃でしょうか?
私の相方君はマドリードで雑貨店をやっているのですが、従業員さんに2人、イタリアへ旅行に行く計画をしていた人がいたんです。
普段、相方君は全く心配症でないのですが、それがめずらしく従業員さんのイタリア行きを心配していました。
その頃は、イタリアのコロナ感染がスペインでも徐々に話題になりはじめていたころでした。
スペイン政府は、イタリアへの渡航を自粛するよう呼び掛けていたので、相方君が従業員さんにイタリア行きを先に延ばすよう考えてみては、と話したそうです。
しかし、「普通のインフルエンザのようなものだから、そこまで心配しなくても、大丈夫じゃないですか?」と笑って言われて会話がおわってしまったようです。
私も、そこまで心配しなくても、と最初は思っていたのですが、ほんとうに見るみるうちにイタリアの状況が悪くなり、これはまずいな、と思い始めたのです。
結局、1人の従業員さんは感染がまだ少なかったローマへ旅行したようですが、ミラノ行きを計画していたもう一人の方はキャンセルしました。
スペインの感染は、大半がイタリア経由できているようです。
スペインの今は、もしかしたら日本の未来かもしれません。
今、スペインから日本のリスナーに向けて伝えたいことって、なんでしょうか?
大半の方はご両親が心配だと思いますが、ほんとうに心配ならば、会いに行かないでください、と伝えたいです。
新型コロナはかかっていても症状が出ないケースがとても多く、誰がだれに移すか本当にわからないのです。
日本では志村けんさんが亡くなられましたが、こちらも有名人が亡くなったあたりから、自分の周りに感染する人が急にでてきました。
自分は健康だからと会いに行って親に移してしまうケースが、スペインでは非常に多かったのです。
それで今、毎日900人もの人が、主に高齢者が、亡くなっています。
後で、自分が移してしまったのではないか、と後悔しても、後悔しきれないと思います。
親を守りたければ、コロナウイルスが収まるまで、会いに行かないでください。
物を持って行ったりするなら、ドア越しに置いていくのが一番です。
パンデミックが終息すれば、また会いに行けますから。
さて、現在も深刻な情勢ですが、最近、みゃうさんの近しい方もお亡くなりになったとお伺いしました。
相方君の叔父さんが、今月の21日にコロナウイルスのため、老人ホームで誰にも看取られず、1人寂しく亡くなってしまいました。
現在の状況として、コロナウイルスが蔓延しているため、老人ホームへは家族でも入れてもらうことができません。
体調の悪い高齢者たちの対応をしている医者や看護師さんたちも、かなりの人がコロナウイルスに感染していて、仕事を休んでいます。
このためおじさんは、誰にもまともに手当てをされることなく、1人寂しく亡くなったと思われます。
2次感染を避けるためお葬式もできず、あとは葬儀屋に全てを任せなければなりませんでした。
最後の家族とのお別れも、一切できずに火葬されました。
スペインのある老人ホームでは、130人の入居者のうち、分かっているだけで数日のうちに19人も亡くなったという事実があります。
老人ホームへの訪問は、今すぐ禁止するべきだと思います。
フェイスシールドとは、お医者さんや看護師がコロナウイルスに感染しないよう、顔全体を覆う透明のプラスチック・カバーです。
現在、スペインの医療現場で不足している物のひとつが医療用フェイスシールドです。
亡くなった叔父さんの家族は、彼の遺産を少しでも役立てようと、医療機関や施設で今最も求められている物資のひとつである、医療用フェイスシールドを
大量生産するプロジェクトを立ち上げました。
マドリード市庁舎と、直接コンタクトを取ることにも成功しました。
フェイスシールドはマドリード市庁舎を通して、必要としている医療機関や施設に寄付される予定です。
その後も資金があれば大量生産の継続は可能のため、トータル5万個を生産するために、現在募金を募っているところです。
今どのくらいの寄付が集まっているのでしょうか。
現在、スペインの口座に直接集まった募金とクラウドファンディング・プラットフォームの「Goteo」に募金していただいたお金、コロナウイルスで亡くなった私の相方君の叔父さんの遺産6.000ユーロを含め、トータルで1万8500ユーロ (210万円) ほどが集まりました。
日本の皆さんからもたくさんの募金をしていただき、プロジェクトのメンバー全員大変ありがたく思っています。
募金をしてくださったみなさん、本当にありがとうございました。
これで、最初の目標の2万個生産が可能になりました!
フェイスシールドの生産は急を要するため、実はもう生産が始まっており、最初の3000個が、今日中に病院へ届けられる予定です。
最終目標であった5万個までは8300ユーロ (100万円) ほどまだ必要だとのことで、引き続き募金活動をつづけることになります。
これから募金をしてあげようという方、また、このプロジェクトの情報を拡散してあげようという方は、どうぞよろしくお願いいたします!
プロジェクトの様子は引き続き私のブログで様子をお伝えしていきますので、
チェックしてみてください。
みゃうさん、ありがとうございます。
それでは今日は、みゃうさんからスペインのアーティストの曲を紹介していただきたいと思います。
どんなアーティストでしょうか?
私も大好きなアーティストなのですが、ロザリアをご紹介させていただきます!
ロザリアは、去年スペインで社会現象をも起こした、新人アーティストです。
コールドプレイのクリス・マーティンも絶賛したアルバム「El mal querer」は、今年グラミー賞を受賞しました。
一度、彼女の生ライブに行きましたが、魅せるダンスも含め、とても高度な見ごたえのあるステージで、大変盛り上がりました!
彼女は3月下旬、新曲「Dolerme」を急遽リリースています。
「コロナウイルスで、苦痛な生活をしている、みんなのために作った曲」とコメントしています。
どうぞ、聞いてください。
プロジェクトが、再び現地でニュースに取り上げられました!
「スペインを救え!医療用フェイスシールド大量の生産大作戦!」プロジェクトが、スペインのニュースで再び取り上げられました!
Acabamos de salir en Telemadrid por el proyecto de máscaras para hospitales!! #COVIDー19 #スペイン #緊急事態 #コロナウイルス #募金活動 #マドリード #医療崩壊 pic.twitter.com/pTZArhYVea— 猫と私とSEO – seocatlife.com (@seocatlife) April 1, 2020
インタビューは、医療用フェイスシールドを生産している工場にて行われました。
工場主は、通常1か月半かかる型づくりを、寝るまを惜しんで一週間で作り上げたと言っています。
今日も、3000個近くの医療用フェイスシールドが、スペイン中の病院へ発送されていきました!
市民保護局によって、病院に運ばれる医療用フェイスシールドです!
Pedido preparado para Protección Civil!!#COVID19 #スペイン #コロナウイルス #緊急事態 #スペインの病院 #募金活動 pic.twitter.com/r9TbtcOWXV
— 猫と私とSEO – seocatlife.com (@seocatlife) March 31, 2020
1日の死亡者数が再び最高に。スペイン・コロナウイルス感染者数は102.136 人、死亡者 9. 053人
この24時間で、864人もの方が犠牲になりました。
再び、新型コロナによる1日の死亡者の数が最高になりました。
参考:El número de fallecidos no deja de crecer y bate un nuevo récord diario en España: 864
こちらから、現在のスペイン・コロナウイルス感染者数と死亡者数の推移が分かるグラフをご覧になれます。
【El País: Así evoluciona la curva del coronavirus en España y en cada autonomía】
スペイン非常事態の最初の2週間の記述は、こちらの記事をご覧ください:
【スペインコロナ最新】非常事態を宣言したスペインの日々
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